浮世絵「美人画」の魅力と有名作品・作者を紹介|菱川師宣から喜多川歌麿について解説

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2025.01.27

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浮世絵の美人画 (菱川師宣から喜多川歌麿へ)

浮世絵にもいろいろなジャンルがあり、美人画と役者絵は、浮世絵の花形でした。美人画の人気は、浮世絵の創始期から衰退期まで変わりませんでした。美人画については、当時の女性の美人イメージ、ファッション、生活の中の娯楽などをキャッチして盛り込んでいます。また、人気絵師の出現により、表現の豊かな作品が人々の心をつかみました。今回は、美人画について、時代を追って菱川師宣、鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌麿と続くながれを述べたいと思います。

菱川師宣

浮世絵を最初に広めた絵師、菱川師宣(生年不明)は、「見返り美人図」を描きました。これは、師宣の代表作で、肉筆浮世絵です。好景気に沸く元禄時代の風俗や流行を描いています。この時代の美人はふくよかで健康的な女性像が特徴的でした。

鈴木春信

次に、師宣から約1世紀後、18世紀後半に鈴木春信(1725?~1770)が登場します。師宣以来の浮世絵美人画の流れとは違う、新しい美人像を創出します。鈴木春信は、「浮世絵の歴史」でも述べたように、「錦絵」の創始者です。春信の絵の特徴は、男女の区別があまりない中性的な顔を独特なタッチで描いていることです。たよりなさげな美しさで、手足も細くて背も低く、可憐でありながら優美な作品になっています。春信はこの時代を一世風靡しました。

鳥居清長

そして、春信亡きあとに評判の美人画を数多く手がけたのが、鳥居清長(1752~1815)です。清長の美人画は、明るく健康的でのびやかな女性の様子を8頭身で描いています。また、清長は大判のワイド化にも取り組みました。これは「続絵」と言われ、セット枚数により「二枚続」、「三枚続」と呼ばれました。清長の続絵は1枚でも独立した作品として成り立ち、つなげると「続絵」としてワイドになるという工夫がされています。そして、画面には8頭身美人を群像で描き、風景や小物までも細かくこだわっています。美しい世界を作品に漂わせています。

喜多川歌麿

清長の人気をゆるがす絵師が登場します。喜多川歌麿(1753~1806)です。歌麿美人の特徴は、繊細に描いた顔の表情やしぐさにあります。この特徴を伝えるために、人物の上半身を描く「大首絵」とよばれる構図で多くの作品を世に出しています。絵の初期のものは、「耕書堂 蔦屋重三郎」から出版されました。

 

このようにして絵師たちは、その時代の人々の心をとらえるような美人を描いていきました。形式的には、6.5頭身、8頭身、上半身を描く大首絵と、流行が移っていきました。また、美人たちの様子を大判絵でいろいろな情景をまるで会話が聞えるように描き、見ている人々をファンタジーの世界に連れて行ってくれるような絵もります。歌麿は高島ひさという女性を何枚か描いていますが、この女性は、水茶屋の看板娘で実際に町人たちが会いに行こうと思えば出会うことのできる女性でした。現在のアイドルのような感じです。より、浮世絵が民衆に身近になった例です。美人画には、女性が装っている着物の柄や小物、髪の形など細かく見ていくと、その時代のはやりがわかり、楽しみが増えます。当時の人々も多様な視点から浮世絵美人画に心を躍らせたことでしょう。

参考文献

ニッポンの浮世絵 太田記念美術館監修 日野原健司 渡邊晃
世界で一番すてきな 浮世絵の教室 岡部昌幸監修 ロム・インターナショナル
教えてコバチュウ先生!浮世絵超入門 小林忠
ぶらり謎解き浮世絵散歩 牧野健太郎
はじめての浮世絵1 深光富士男
はじめての浮世絵2 深光富士男
はじめての浮世絵3 深光富士男

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